0.はじめに
評論では著者の意見の読み取りが最も大切です。
現代文は相手が考えていることを文章から正確に読み取る能力を養う科目です。

相手の考えていることを理解できないと勉強も仕事も人間関係もうまくいかないね。
1.1.意見を表す表現から読み取る
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最も簡単かつよく使われるのが意見を表す表現から読み取る方法です。
「東京は世界一の街だと思う(考える・感じる)」というのは著者の意見です。

確かに便利な街ですが、世界一だというのは著者の意見で、別の街が世界一だと思っている人もたくさんいますね。
「偏差値の高い大学に行かなければならない(行くべきだ)」
これも著者の意見です。

「~しなければならない」・「~べき」は著者が強く思っていることですね。
「朝ごはんを食べることが大切(大事・重要・必要)だ」
「大切(大事・重要・必要)なことは朝ごはんを食べることだ」

「大切・大事・重要・必要」も著者が重視していることを表しているね。
「本当に一生勉強しなくてもよいのだろうか」
反語表現も意見を表します。
形は疑問形ですが、「一生勉強しなくてもよいのだろうか」の後には「いや、勉強し続けないといけない」という意見が隠れています。

何をするにしても勉強は必要だよね。
ここまで見てきたように、「~思う(考える・感じる)」・「~しなければならない」・「~べき」・「大切・大事・重要・必要」・反語表現は著者の意見を表す表現です。

意見を表す表現が出てきたら線を引いておくといいよ。
1.2.対比から読み取る
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二つ目は対比から意見を読み取る方法です。
例えば、一般論(世間的に正しいと思われている考え)と比較しながら自分の意見を述べるという方法がよく使われます。
「みんなはこう思っているんだけど、実はこうなんだよ」というような書き方です。

何と何が比較されていて、どちらを著者が重視しているのかをおさえよう。
1.3.繰り返しから読み取る
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三つ目は繰り返されている内容から意見を読み取る方法です。
人間には自分の言いたいことを繰り返してしまう習性があります。

いろいろな話をするんだけど、結局「自分はすごい(かわいい・モテる)」という話にもっていく人って結構いるよね。
また、一度だけできちんと伝わっているのか確信が持てないので、書き手は自分の意見を繰り返し説明する傾向にあります。

たしかに重要なことは何度も言いたくなるよね。
言いたいことを繰り返してしまうという人間の習性・何度も言わないと伝わらないのでないかという書き手の不安を理解し利用していきましょう。
0.はじめに
1.1.意見を表す表現から読み取る
1.2.対比から読み取る
1.3.繰り返しから読み取る